かいじゅうたちのいるところ

かいじゅうたちのいるところ』という映画が気になっていたので、ついに見に行ってみた。内容が気になっていたというよりは、監督がスパイク・ジョーンズというところに興味をそそられていたのだが、やはり一筋縄にはいかない映画となっていた。
これ、子供が見ても、そんなに面白くないよね・・・。たしかに毛むくじゃらのかいじゅうたちが、跳びあがったり、物を壊したり、走ったりする姿は、喜ぶかもしれないが・・・かいじゅうたちの世界にも、様々なジジョウというものがあり、かいじゅうたちは、それぞれに悩み、そしていつも心のどこかに「寂しさ」を抱いている・・・。

原作の絵本は超有名な作品らしいが、私は全く知らなかった。原作は非常に短いものらしいが、恐らく冒頭のマックスの家庭内でのエピソードなどは、原作にはないものだろう。

大人だけじゃなく、子供だって、かいじゅうだって、悲しい。大人の「悲しさ」に比べて、「子供」の「悲しさ」なんて、しょせんちっぽけな内容のものでしかない、単に甘えているだけさ、なんてことが大ウソで、全く同等に「悲しい」のである。昔読んだケストナーの児童文学にもそんなことが書いてあったっけ。この映画をみていたら、そんなことを思い出してしまった。